明日の日経平均株価

明日の日経平均株価予想と結果。

調整か?暴落か?

 2018年に入ってアゲアゲで来た日経平均だが、1月末からジワジワと円高攻撃が始まり、ダウの大幅下落を受けて、大幅調整となった2月。2月の下落分は、ダブルインバースで、ほぼ全て取れた。2番底を狙ってダブルインバースを持ち越すも、踏み上げをくらいそうな2/17(土)の午後。

 

 巷ではVIXショックと説明されているが、VIXショックはフィニッシュブローであって、その前のボディがジワジワ効いていたと思う。2017年秋からの天井狙いでの惨敗のリベンジができて良かった。

 

「落ちる」と思った見立ては以下のとおり。

/////////////////////////////////////////////////////////////////

当初の予想では、2017年からバブル崩壊開始だが、
2016年で底入れを済ませており、再びバブルに向かうとの見方もある。
再びバブルに向かう場合でも、ブラックマンデーを通過する可能性が低くない。

/////////////////////////////////////////////////////////////////

 

参考にした言説

【岩本沙弓】-----------------------------------------

2015~2016がピーク2016までに売り抜ける
2015からバブル収束を意識
2017にバブル崩壊
バブルは3年
日経225は、22,000円~24,000円を目指す。30,000円の手前で落ちる。

2020年に米の覇権経済システムが終わる。→部分的金本位制に以降
------------------------------------------------------

※アベノミクス開始当初の予想だから、岩本さんはすごい。

トランプ登場で2017年からのシナリオが先送りされたものの、この見立ては生きている。どれくらい先送りされたかを読まねばならない。

 

【藤井まりこ】-----------------------------------------

トランプが官製ブラックマンデーを起こし、続投したイエレンが緩和再開し、スーパーバブルになるというもの。
------------------------------------------------------

※FRB議長がイエレンからパウエルに変わるタイミングでの大幅調整。このシナリオが生きているなら、パウエルに緩和再開を決断させる規模の暴落が、再度、あり得るということになる。

 

平昌オリンピック前の開戦前夜っぽい動き

 オリンピック前に米韓軍事演習の延期、朝鮮統一チームの結成、慰安婦問題の合意を反故にする動き、安倍総理がオリンピックに行くかどうかのゴタゴタ、トランプの貿易戦争っぽい動き等があった。

 そのタイミングで、中国が米国債を売るという“誤報”があり、実際に売られる動きがあり、米の金利上昇に注目が集まる。米の金利が上がれば、緩和継続中の日本との金利差が開き、円安になるはずが、日本の昼休みから夜間にかけて継続的に円高誘導する為替投機の動きがあった。今回の擬似暴落前半で、米国債の格付けを下げるとの情報もあったが、続報は無く、真偽も不明だった。

 

テクニカル面の言説

1月中盤ごろから、次の変化日は2月15日で、それまでに、21,000円を目指すという指摘が散見された。暴落との言説もあったが、テクニカル面で指摘されていた調整を大きく超えるほどの値幅にはならなかった。

 

今回の反省

自分の見立てにはまったと思ったら、はまった分をしっかり刈り取る。それ以上も、それ以下も追わない。見立てから外れてきたら、様子見に徹する。

今回は、暴落か調整かの判断がつかず、二番底の有無も判断がつかなかった。

 

今後の見立て

今回の調整で、官製ブラックマンデーが完了したのか、未遂に終わったのかが不明。未遂に終わったとすれば、本番の官製ブラックマンデーがある。完了したのなら、緩和再開→スーパーバブル→米経済の終わりの始まりという流れ。

“米経済の終わりの始まり”は、ドルの乱高下で確認できる。

また、巷では、プラザ合意再来との見立ても出ている。

 

朝鮮問題は、日米同盟主体の朝鮮処分or中国の後見による韓国主導の南北統一のどちらかに着地。当面は綱引き。

 

ドルが機軸通貨を降りて、部分的金本位制復活となるシナリオは生きている。その中で、部分的金本位制の対抗軸として、ビットコイン等の仮想通貨が台頭するかとも思ったが、今回の擬似暴落の渦中では、仮想通貨と金は逆相関となった。

 

日本経済そのものについては、もう20年以上構造改革は出来なかったんだから、能力的に構造改革は無理という結論は出てる。特に、草の根レベルでは、それが顕著。期待したら、判断を誤る。

日本がバブルになるなら、円高で株高か?

 

デフレ経済下での好景気は、すべてバブルである。前回のバブルのときも、実は、物価下落が起こっていたことを長谷川慶太郎が指摘。長谷川慶太郎は、戦争以外にデフレを解決する方法は無いと指摘。それ以外の方法でデフレは解決できない。

戦争以外の方法でデフレを解決する方法を人類は持たない。あるとしたら、金融空間でのバブル的な革命だが、ことごとく敗北中。

 

今後しばらくのポイント

やはり、今回の調整で、官製ブラックマンデーが完了したのか、未遂に終わったのかがポイント。未遂に終わったとすれば、本番の官製ブラックマンデーがある。完了したのなら、緩和再開から、本格的バブルへ。本格バブル突入なら、米中間選挙前に緩和再開か?

緩和再開が無ければ、テーパタントラム論、中銀バブル崩壊論が出てくるだろう。

 

追記①

その後、パウエルプットがあったとの言説あり。いったん落着なんだろうか?

 

追記②

 

米長期金利が、逆転現象になる?足掛け、2年ほど、当レポートやセミナーなどで、解説している点です。

(これまで、金斗運レポートで解説してきた、バブルシナリオ)
・先進国が軒並みゼロ金利政策を採ったため、過剰流動性は史上まれにみる規模に拡大。
・アメリカの景気回復→拡大シナリオで、米長期金利が上昇。
・米10年国債利回りを、米2年国債利回りが上回る逆転現象になるのは、単純な試算では2019年6月あたりと、想定。
・米長期金利の逆転現象になる過程では(トランプ政権のインフラ投資、減税などが実現すれば、強烈な加速要因になる)、空前の景気拡大と株価上昇となり、バブル化はほとんど必至。
・逆転現象の後、暴落が待っている。

と、おおむねこうした大きなシナリオを繰り返し、述べてきました。
最近、日経新聞でも、2-3か月に一回くらい、この米長期金利の逆転現象のことを論評することがあります。
20日の日経新聞朝刊でもこの点が書かれています。が、どういうわけか、常にこの種のコラムでは、「米長期金利の逆転現象は、景気後退の前兆である」ということばかりを強調しています。
それは、正論なのですが、その前に、空前の景気拡大とバブル相場が到来していたという歴史的事実には、なぜか触れないのです。
どういうわけなのでしょうか。

(日経の見方)
本日の日経新聞の解説では、逆転現象が年内にも起こるとしています。
現在、米10年国債利回りは、2.9%前後。
2年国債利回りが、2.2%前後。その差は、0.7%。
FFレートが今年、FOMCで4回利上げだとすると、1%の利上げ幅。だいたい、これに対して、2年国債利回りの上昇幅は、0.7%になるはずと言います。
つまり、もろにぴったり10年国債と同じ利回りになる、というわけです。
こういう見方もあるでしょう。しかし、同時に10年利回りも上昇しているはずで、10年が動かず止まっていて、2年だけが上がるということも無いわけです。
従って、わたしはやはり逆転が起こるとすると、今年ではなく来年であろうと思っています。
もちろん、今年、逆転するのではないかというニアミスはありうるでしょう。2年の動きはなだらかなトレンドですが、10年は上に下にどったんばったんブレますから、ときにニアミス的な状況もあるとは思います。
それを警戒するか、バブルだといって相場が有頂天になるかは、そのときのマクロ環境、とくに需給次第でしょう。
年前半のように、需給が最良のときには、好感するでしょうし、逆に年後半の需給悪の季節には、警戒要因とされるでしょう。
なんでも、ファンダメンタルズというものは、そのときの相場が置かれている環境によって、よくも悪くも口実にされるだけのことです。
しばらくは、好感材料にしかならないと思っています。

 

 

info.finance.yahoo.co.jp